こんにちは、メディアリンク株式会社 「AIto(アイト)」プロダクトマネージャーの千葉 貴史です。【著者プロフィール】メディアリンク株式会社 AI推進部 事業開発チーム プロダクトマネージャー。2020年メディアリンク入社以降、シナリオ型チャットボットの営業/運用代行などを経験した後、2023年より生成AIサービスのプロダクトマネージャーに就任し、カスタマーサポート業務を自動化するAIエージェント「AIto」を開発・提供。当社では、カスタマーサポート領域のさまざまなITソリューションを提供しており、私(千葉)は、CS業務を自動化するAIエージェント「AIto」のプロダクトマネージャーを担当しています。この記事では、これまで様々な企業へ導入・運用を行ってきた経験から、AIチャットボットの概要やメリット・デメリット、おすすめツールについて説明しています。▼こんな方におすすめカスタマーサポート部門の担当者・責任者さまカスタマーサクセス部門の「サポート担当者」さまカスタマーサクセス部門の責任者さま業務効率化・自動化を検討している経営者さまAIチャットボットとは?そもそも「AIチャットボット」とは、テキストや音声による会話型の自動応答システムを指します。一般的にはテキスト型の自動応答システムを「チャットボット」と呼び、音声型の自動応答システムを「ボイスボット」として区別して呼ばれることが多いです。また、テキスト型の自動応答システムとしてのAIチャットボットにおける「AI」の定義も広く曖昧で、サービス提供事業者によってはキーワード検索による回答出力を行うチャットボットを「AI」と呼んでいたり、選択肢分岐型(一般的にはシナリオ型/ルールベース型/非AI型と呼ばれることの多いタイプ)を「AI」と呼んでいるケースもあります。ここでは「AIチャットボット」は、機械学習や深層学習などを用いたタイプのチャットボットや、生成AI技術を活用したタイプのチャットボットを「AIチャットボット」と呼びます。カスタマサポートにおいて「AIチャットボット」は、リアルタイムで顧客の質問を理解し、適切な回答を提供することで自己解決を促進するなどの目的で活用されます。24時間稼働し、多数の問い合わせに同時対応可能なため、カスタマサポートのお問合せ対応業務の効率化とコスト削減にもつながります。顧客満足度向上の手段として、現在では多くの企業が導入をし始めています。なお、チャットボットには事前に設定された会話フローに基づいて対話を行う「シナリオ型チャットボット」もあります。以下の記事で解説していますので、詳しく知りたい方は、あわせてご覧ください。<シナリオ型チャットボットとは?具体的な作り方と導入成功事例を紹介>AIチャットボットを導入するメリット・デメリットAIチャットボットの導入は、メリット(実現できること/期待できる効果)がある一方で、デメリット(実現できない/弊害が発生すること)もあります。AIチャットボットを導入するカスタマーサポート部門の視点で、具体的な内容をまとめます。※いずれも、必ず発生するものではなく、状況やケースによって起こり得るものです。以下、詳しく見ていきましょう。メリット24時間365日対応:AIチャットボットを導入することで、常に顧客からの問い合わせに対応することが可能となります。営業時間外や休日でもサポートを提供できるため、顧客の緊急な問題や質問にも即座に対応できます。これにより、顧客の待ち時間を削減し、信頼感の向上に繋がります。顧客の疑問を迅速に解決:AIチャットボットはFAQや定型的な質問に迅速に対応するため、顧客の疑問を短時間で解決できます。即座に解決することで顧客のフラストレーションを軽減し、満足度を高めることが可能です。多言語対応:AIチャットボットは、さまざまな言語に対応できるため、国際的な顧客基盤を持つ企業にとっては特に有益です。顧客は自分の母国語で問い合わせができるため、コミュニケーションの円滑さが向上し、より良い顧客体験が提供されます。顧客体験の向上/顧客満足度の向上:AIチャットボットを活用することで、スムーズで効率的な顧客体験を提供できます。近年では、ノンボイス(電話以外)のサポート需要が高まっています。ノンボイスを望む顧客にとっては、電話をかけることなく疑問の解消・お問い合わせができるため、利便性が大幅に向上します。データ収集,分析:AIチャットボットは、顧客との対話を通じて貴重なデータを収集できます。お問い合わせの傾向や問題点を把握し、製品やサービスおよびカスタマーサポートの改善に役立てることができます。呼量削減,メール削減:AIチャットボットは、定型的な問い合わせや簡単なトラブルシューティングを自動化することで、コールセンターやメールサポートの負担を軽減します。結果的に有人サポートリソースを、より複雑で高度な問い合わせに集中することができ、全体的な効率が向上します。サポートコスト削減:AIチャットボットを導入することで、人的リソースの依存を減らし、サポートコストの大幅な削減が期待できます。特に大量のお問い合わせが発生する企業では、サポートスタッフを増やす必要がなくなるため、運用コストの抑制に繋がります。さらに、チャットボットの導入は長期的なコスト削減効果をもたらします。デメリット顧客体験/満足度の低下、複雑な問題には対応できない:AIチャットボットのカバー範囲が非常に狭く顧客が求める対応を提供できない場合、顧客体験が悪化し、満足度が低下するリスクがあります。AIチャットボットは、定型的な質問や簡単な問題には迅速に対応できますが、複雑な問い合わせや予期しない問題に対しては現時点では技術的な限界もあります。言語/回答精度の問題:多言語対応が可能なAIチャットボットでも、必ずしも全ての言語や文化的なニュアンスを正確に理解できるわけではありません。セキュリティの懸念:特にSaaSなどの外部サービスを利用する場合には、履歴データの情報漏洩リスクが考えられます。有人対応の負荷増加:意外な落とし穴(?)ですが、「有人窓口しかないなら、面倒なので問合せしなくていいや」という顧客(サイレントカスタマーなど)が多く存在していた場合、AIチャットボットを導入・公開することで新たにお問合せが発生する(顕在化・可視化される)ことがあります。結果的に、これまで表面化していなかった顧客問合せが表面化し、その中から有人サポートが発生することも考えられます。初期投資/運用工数:AIチャットボットの導入には初期投資(初期導入費用、初期構築時の人的リソースなど)が必要です。また、導入後も定期的なメンテナンスやアップデートが必要です。ナレッジベースの更新や、チャットボットのトレーニングおよび設定変更など、改善には継続的な人的リソースも必要です。AIチャットボットの活用事例実際に、弊社サービスでもあるAItoのAIチャットボットを導入した企業の成功事例をご紹介します。・・・前提情報として、AItoChatについて少し紹介させてください。▼AItoChatとは「AItoChat」は、RAG技術とLLMを組み合わせた従来型AIチャットボットとは全く異なる新世代型AIチャットボットです。自社ナレッジ(知識)をデータベース化し、ユーザーの質問や発言内容に合わせてナレッジデータを検索し、検索結果を元にAIが最適な回答を生成します。▼主な特徴社内ナレッジを最大限に活用できる:最新の生成AIとRAG(検索拡張生成)技術を組み合わせることで、社内ナレッジデータを最大限に活かしたAIサポートを構築できるのも特徴です。マルチチャネルに対応している:1人4役のマルチチャネルAIエージェント「AIto」は、チャットボット、ボイスボット(電話)、メールボット、FAQ検索ページといった、あらゆるサポートチャネルに対応しています。共通ナレッジデータベースで統合管理ができるため、サポートチャネルごとにツールを用意・管理する必要がないのが大きな特徴です。高精度ながら低コストで運用できる:ChatGPTやClaudeなどの最先端の言語モデルを採用し、自然で正確な顧客サポートを実現しています。導入企業ではお問い合わせ数47~66%削減の実績も。コストパフォーマンスも高く、一般的なカスタマーサポート向けAIサポートサービスの1/2~1/3のランニングコストで利用できます。株式会社マザー牧場での導入・改善事例<課題>株式会社マザー牧場では、観光地特有の季節変動に伴い、ピーク時の問い合わせ対応に大きな負担を感じていました。電話やメールでの問い合わせが集中し、スタッフのリソース不足により対応が追いつかないことが多く、顧客満足度の低下が懸念されていました。また、有人対応時間外のお客様の疑問解消が課題となっていました。<導入効果>2023年8月にAIチャットボット「AItoChat」を導入後、電話対応の件数が大幅に減少し、導入から6ヶ月後には、お問い合わせ電話を「66%」削減することに成功しました。また、AIの24時間対応により、有人対応時間外でもお客様の質問に答えられるようになりました。実際に、2023年8月〜2024年1月の期間で、受付時間外のチャット利用が2,182件となり、受付時間内の1,857件と比べて約1.2倍多い利用がありました。導入後は、スタッフがより複雑な問い合わせや顧客対応に集中できるようになり、顧客サービスの質の向上にもつながっています。詳細:【AIto導入事例インタビュー#002】電話問い合わせ66%削減!AItoChat運用6ヶ月後インタビュー実施!(株式会社マザー牧場さま)AIチャットボットの選び方AIチャットボットサービスの選定では、以下の点を考慮することが大切です。以下、それぞれ詳細を見ていきましょう。質問に対する回答精度AIチャットボットの回答精度は顧客体験だけではなく成果に直結します。製品やサービスに関する問い合わせに対し、迅速かつ適切な対応能力が重要です。AItoChatのようなRAG(検索拡張生成)型チャットボットの場合には、①データ検索精度と、②回答生成精度の2つの精度を高める仕組みやロジックについて事前に確認しておくとよいでしょう。また、実際にベンダー側から提示されるロジックや精度検証の結果だけではなく、実際に自社データを使用して、複数ツールの比較検証を行うことも非常に有効です。課題に合ったツール選定ツールを選ぶ際には、自社の課題に合致したAIチャットボットを選ぶことが重要です。不適切なツール(例:シナリオ型チャットボットをQAチャットボットとして利用するなど)は問題解決を妨げる可能性があるため、具体的な要件を明確にする必要があります。チャットボットも無数と言えるほど多くのサービスが存在していますので、網羅的な知識に基づいて選定を行うことがよいでしょう。※フラットに相談に乗りますので、ぜひご相談ください。導入・運用サポート体制AIチャットボット導入時はサポート体制の確認が不可欠です。効果的なサポートは導入後の運用成功につながります。具体的なサポート例として、技術的問題への迅速な対応や運用担当者へのトレーニング提供があります。サービスの内容を事前にチェックし、長期的に安定した運用が可能か確認することが重要です。なお、以下の記事ではチャットボットの導入手順を解説していますので、あわせてご覧ください。<チャットボットの導入手順を解説!失敗しない進め方とは?>おすすめの「CS向け」AIチャットボット4選AIチャットボットツールは用途や機能に応じて多様な選択肢があります。企業のニーズに合わせて最適なツールを選ぶことが重要です。ここでは、私が厳選したカスタマーサポート向けAIチャットボットツールを特長を踏まえてご紹介します。AItoChat(アイトチャット)KARAKURI chatbotPKSHA ChatbotMOBI BOT以下、詳しく見ていきましょう。AItoChat(アイトチャット)弊社メディアリンクが提供する「中・小規模カスタマーサポート」,「生成AI」,「RAG型」チャットボットです。前述の通り、RAG(検索拡張生成)技術とLLM(大規模言語モデル)を組み合わせた新世代型AIチャットボットです。自社ナレッジ(知識)をデータベース化し、ユーザーの質問や発言内容に合わせてナレッジデータを検索し、検索結果を元にAIが最適な回答を生成します。これにより、従来型では実現できなかった自然で柔軟な応答を、ファイルアップロードとAIに対する指示(プロンプト)だけで実現します。チャットボットのほかにも、ボイスボットやメールボット、FAQ検索ページ型UIなど、マルチチャネルに対応しており、共通ナレッジデータベースによる一元管理が可能です。初期費用20万円~、月額費用5万円~と非常にリーズナブルな料金設定も特長です。KARAKURI chatbot銀行・証券・保険会社など金融業界を中心に、大規模コールセンター向けに展開している高品質・多機能なAIチャットボットです。独自LLM(大規模言語モデル)開発などにも力を入れ、AI開発力・技術力を生かしたAIチャットボットサービスを提供されています。PKSHA Chatbot金融業界を中心に、大規模コールセンターや社内ヘルプデスク用途などで展開しているAIチャットボットです。特長は自社開発のAIエンジンで、ビッグデータを活用した辞書データを搭載されており、少ない学習データで高精度が期待できることです。MOBI BOTこちらも比較的大規模なコールセンター・カスタマーサポートでの導入実績の多いAIチャットボットです。先の2社と比べて、外部のAIエンジンやFAQ検索エンジンとの連携性が高いことが特長です。また、システム連携によって本人確認および顧客特定を行った上で、顧客情報の参照や変更手続き、申請の受付などをチャットボットで自動化することも可能でで、個別カスタマイズが必要な場合などへの対応も可能です。なお、以下の記事ではチャットボットを「社内向け」「社外向け」「汎用型」にカテゴリ分けし、それぞれにマッチする製品をご紹介しています。各製品の特徴や費用を比較したい方は、ぜひご覧ください。<チャットボット比較9選:機能や料金を用途別に紹介!>AIチャットボットを導入してみよう!AIチャットボットの導入には初期投資と運用工数はかかりますが、近年のノンボイス需要への対応や、サポートスタッフの採用難などの課題も相まって、長期的に大きな効果が期待できます。弊社のAItoは、チャットボットに限らず、さまざまなソリューションを提供することで、カスタマーサポート全体の効率化を総合的に支援しています。また、「自社に合った最適なツールが選べない・・・」という企業さまへの相談にも誠実に対応させていただいております。カスタマーサポート/コールセンターの業務効率化に、ぜひAItoをご導入ください!以下よりWeb会議のご予約を承っております!%3C!--%20Begin%20TimeRex%20Widget%20--%3E%0A%3Cdiv%20id%3D%22timerex_calendar%22%20data-url%3D%22https%3A%2F%2Ftimerex.net%2Fs%2Fshin.miyata_b98b%2Fbd3ca95d%22%3E%3C%2Fdiv%3E%0A%0A%3Cscript%20id%3D%22timerex_embed%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fasset.timerex.net%2Fjs%2Fembed.js%22%3E%3C%2Fscript%3E%0A%0A%3Cscript%20type%3D%22text%2Fjavascript%22%3E%0A%20%20TimerexCalendar()%3B%0A%3C%2Fscript%3E%0A%3C!--%20End%20TimeRex%20Widget%20--%3E👉資料請求・お問合せはこちら